先日、中学1年生を担当する英語の先生と話しをしていたら、新たに習う単語が本当に多いということに気がつきました。
これに加えて、小学校では外国語活動や小学校英語で既に630語は習ってきますので、中学校1年生を終える段階で1300語は覚えないといけない状況です。
小学校英語は、”読んで、話して、楽しい活動”でしたが、中学校になると”書く”ことが、俄然多くなります。それまでは、読んで、だいたいの意味が分かればよかった単語でも、いざ書くとなると、結構しっかりと覚えないと、なかなか身につかないものだと思いました。
折角現場に導入された一人一台端末ですから、それを使って英単語の勉強を手助けできないものかと思い、Web上で情報を探しました。すると、山口県の高校の先生である福田泰裕さんがとても素晴らしい実践をなさっていました。
スプレッドシート上に作った単語の一覧表からマクロのようなコード(Google App Script : GAS)を使って自動採点できるフォームのテストをつくってしまうという実践でした。秀逸なのは、選択問題のはずれの選択肢も自動でつくるという優れもので、これまでの単語のテストを作る手間を一気に減らしてくださるものでした。
福田先生の実践を受けて、YouTubeチャンネルで GIGAch さんという方も、その詳しい使い方をビデオで解説されていました。それらの情報も参考にしながらスクリプトを変えて、英語→日本語(選択問題)、日本語→英語(選択問題)、日本語→英語(キーボードからの入力:一部Form上で手直しが必要)という3種類のテストを、表計算のシートから自動でつくるものにしました。
もう一度、英語の先生にお見せしたら、今度は、各Unit毎に新出の単語が違うので、Unit毎に勉強できるようなツールにして欲しいという話になりました。
そして、わざわざその先生が、表計算ソフト上に利用している教科書(東京書籍版)のunit1、unit2…、Let’s Talk,Let’s Read…、1年生全範囲、小学校英語の全部で22枚のシートからなる「テストの素材となる単語集」をつくってくれました。
さすが英語の専門の先生、私とは着想が違うと思い、GASのコードをさらにブラッシュアップして、好きなUnitをドロップダウンリストから選んで、テストをつくることができるようにしました。
こうして、中学校1年生の教科書に出てくる単語について、Unitや教科書の節を指定して、 英→和、和→英 と選択して、Formのテストを自動作成することができるスプレッドシートができあがりました。
今回、GASで自動生成されるテストをつくってみて、いろいろな可能性を感じました。現在のGASのコードでは、キーボードで直接、単語を入力するタイプのテストはつくることができないのですが、運用を工夫してForm上に一度ヒントとして表示させ、それを先生が解答にコピペや手入力で入れ直せば、キーボードで入力させる自動採点のテストとして十分に使えることが分かりました。
単語のテストにスプレッドシートとGASを利用すると、子供たちの学びを支援するとても有効なツールをつくることができます。福田先生のサイトや、本記事で興味を持たれた方は、ぜひ自校でも取り組んでみて下さい。
追伸 本記事でご紹介した「GASを組み込んだスプレッドシート」ですが、福田先生にも連絡が取れましたので、このブログからもコードを修正したスプレッドシートをダウンロードできるようにします。なお、このサイトから提供されているGASのスクリプトなどについては、免責事項をご確認の上、ご使用下さい。
資料 一番最初の動かし方の解説(マニュアル、zipファイル)
資料 利用マニュアル
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